ベトナムの情報通信省レ・ナム・タン次官は1日、インターネット・サービスの開始15年を祝う記念式典に出席し、ベトナムのインターネット利用者数が東南 アジアで3番目に多くなり、アジアで第8位、世界でも18位となったことを明らかにした。1日付のベトナムプラス電子版などが報じた。
ベトナムは1997年11月19日にインターネット事業が始まり、インフラ整備が進められてきたが、2003年時点では、ネット利用者数はまだ180万人 程度だった。しかし、ベトナム通信郵政グループ(VNPT)がブロードバンド「ADSL」の展開を始めると爆発的に拡大。それとともに、インターネットの 接続機器やサービス、さらには消費者の要求も急激に拡大し、ベトナム国内のブロードバンドは大きく普及し、ベトナムは東南アジア地域で最高のインフラを有 する国と評価されるまでになった。
ベトナム・インターネット協会(VIA)の報告書によれば、ベトナムにおけるインターネット利用者数は2012年9月の時点で3100万人超となり、人口 の35.49%を占めるまでになっている。また、09年10月に3Gモバイル通信ネットワークを使ったインターネット・サービスが誕生し、ワイヤレス・ブ ロードバンド・インターネットの時代の幕が明け、その利用者数は12年7月までに1600万人に上っている。現在、インターネット・ブロードバンド・サー ビスは、ベトナムの都市部の99.85%、農村部の84.46%で提供されている。
さらに、VIAによれば、平日におけるベトナム人の平均的なインターネット利用時間は1日142分で、利用目的はニュースを読むが94%、情報検索が 92%、音楽の聴取78%、学習・研究などが72%となっているという。ただ、タン次官は、「インターネットは大きな成果もあげているが、ネット上の情報 安全の問題や内容の管理といった別の面でのリスクおよび課題が非常に多い」と話すとともに、「今後はベトナム企業が外国企業と健全な競争を行えるための法 的環境とセキュリティ確保のためのシステム作りが必要」としている。